日本政府は、2015年1月12日、2015年度の実質経済成長率を1.5%と見込んだ。個人消費は2%増。2015年春の賃上げや自治体が配る商品券などの経済対策が消費を下支え。原油価格が2014年度より27%下がることを前提に、家計を和らげるとみる。設備投資は5.3%増、住宅投資は1.5%増、輸出は5.2%増、輸入は3.9%増。

円相場は1ドル118.7円、消費者物価指数は1.4%上昇と想定。名目国内総生産は504兆9000億円となる見通し。

また、日本政府は2016年度の経済成長率見通しを名目で2.9%程度、実質で1.7%程度とする方針。賃上げが個人消費を押し上げ、企業の設備投資も高水準を保つと想定。2017年4月の消費税率10%への引き上げに伴う駆け込み需要も成長率を押し上げるとしている。


日本政府の経済見通し 2015年度

  2014年度 2015年度
実質GDP ▲0.5% 1.5%
個人消費 ▲2.7% 2%
住宅投資 ▲10.7% 1.5%
設備投資 1.2% 5.3%
輸出 6% 5.2%
輸入 2.5% 3.9%
名目GDP 1.7% 2.7%


 原油下落による日本経済押し上げ効果

内閣府は、2015年1月23日、原油価格が50%下がった時に経済押し上げ効果を試算。1年目は名目GDPを1.2%分の5.6兆円、2年目は1.7%分の8.2兆円押し上げる。原油輸入額が7兆円減り、経常収支が5.6兆円改善する。

  1年目 2年目
名目GDP 1.2% 1.7%
5.6兆円 8.2兆円