日本経済研究センターは、2017年12月5日、アジア経済の中期予測をまとめた。予測期間は2017年から2030年。予測対象はアジアの主要11カ国。

今後10年間で高い成長率を誇るのは、フィリピンの6.4%、インドの5.2%、ベトナムの5%となる。

中国は2030年に2.8%まで減速。成長率は減速するものの、2016年に米国の6割だった経済規模が、2030年までに8割超になる。日本との差は2016年の2.3倍から2030年に4.4倍となる見通し。

インドは2016年に日本の5割だった経済規模が、2028年には6兆ドル(約675兆円)と追い抜き、2030年には1.2倍になる。2030年代はインドがアジア経済成長の牽引役となる見通し。

人口でも経済でもアジアの重心が東アジアからインドやASEANなど南方にシフトするとしている。

1人あたりドル建てGDPでは、マレーシアが2023年に、中国が2025年に1万2000ドル以上の高所得国入りする。インドネシアは2019年、フィリピンは2022年、ベトナムは2028年に4000ドル以上の高位中所得国となるとしている。