日本政府は2018年度の経済見通しを実質GDP1.8%増としている。企業の賃上げが加速し、個人消費は1.4%増、設備投資は3.9%増を見込む。


2018年 日本のGDP推移

  2017年 2018年
1-3月 4-6月 7-9月 10-12月 見通し 1-3月 4-6月 7-9月 10-12月
実質GDP 0.4% 0.6% 0.6% 0.4% 1.8% ▲0.2% 0.7% ▲0.3% 0.3%
GDP年率換算 1.5% 2.6% 2.5% 1.6% - ▲0.6% 3% ▲1.2% 1.4%
個人消費 0.4% 0.7% ▲0.5% 0.5% 1.4% 0% 0.7% ▲0.1% 0.6%
住宅投資 0.9% 1.1% ▲0.1% ▲2.6% - ▲2.1% -2.4% 0.6% 1.1%
設備投資 0.9% ▲0.2% 1.1% 1% 3.9% ▲0.1% 3.1% ▲0.2% 2.4%
輸出 1.9% ▲0.2% 1.5% 2.4% - 0.6% 0.2% ▲1.8% 0.9%
輸入 1.3% 1.4% ▲1.6% 2.9% - 0.3% 0.9% ▲1.4% 2.7%


【10-12月】
2019年2月14日、10-12月期の実質GDP成長率を前期比0.3%増、年率換算で1.4%増と発表した。2018年夏の自然災害による個人消費の落ち込みが解消。内需が全体の成長率を押し上げた。

個人消費は0.6%増。飲食や宿泊、航空などレジャー関連が回復。自動車販売も好調だった。住宅投資は1.1%増。設備投資は2.4%増。生産用機械の伸びが寄与した。輸出は0.9%増。中国経済の鈍化で伸びが低下した。輸入は2.7%増。堅調な内需を背景に増加した。

2018年の成長率は0.7%増だった。


【7-9月】
2018年11月14日、7-9月期の実質GDP成長率を0.3%減、年率換算を1.2%減と発表した。全国で相次いだ自然災害の影響で個人消費が低迷した。

個人消費は0.1%減。自然災害の影響で宿泊や飲食関連が減少した。住宅投資は0.6%増。設備投資は0.2%減。夏の西日本豪雨により建設関連の部品供給が滞ったことなどが影響し、建設機械を中心に生産用機械が減少した。輸出は1.8%減。自動車輸出が減少した。自然災害で物流網が寸断されたり、生産が遅れたりした影響が出た。輸入は1.4%減だった。

 

【4-6月】
2018年9月10日、4-6月の実質GDP成長率の改定値は0.7%増、年率換算で3%増だった。GDPの6割を占める個人消費は0.7%増。自動車が牽引し、飲食サービスも小幅に上方修正し寄与した。設備投資は1.3%増から3.1%増に修正。運輸・郵便や電気、化学の設備投資が堅調だった。民間住宅は2.7%減から2.4%減に修正。不動産仲介手数料が上方改定となった。


【1-3月】
 2018年5月16日、1-3月期の実質GDP速報値は前期比0.2%減、年率換算0.6%減と発表した。個人消費は、自動車や携帯電話の支出が伸び悩んだ。野菜やガソリンなど身の回り品の値上がりで個人消費が低調となった。住宅投資は2.1%減。民間金融機関がアパートローンへの過度な融資を抑制し、貸家の着工が滞った。持ち家の着工も伸び悩んだ。設備投資は0.1%減。通信機械分野が振るわなかった。輸出は0.6%増。自動車の輸出が堅調だった。一方、これまで輸出をけん引してきた電子部品デバイスや工作機械の輸出が減った。輸入は0.3%増となった。