欧州委員会による2017年発表の経済見通し。

2017年2月13日、実質成長率見通しを1.5%から1.6%に上方修正した。2018年にかけて成長や失業率は2016年秋の見通しを上回るペースでの推移を見込む。一方、不確実性が高い項目として、不透明なトランプ米政権の経済政策、独仏など欧州主要国で相次ぐ選挙、2017年春に本格化する英国のEU離脱交渉を挙げる。

米政権については、短期的には財政刺激策や企業活動重視の改革が世界経済を刺激。見通しを上振れさせる可能性があると指摘。中期的には通商政策の転換に伴う混乱が国際貿易に悪影響を及ぼすという懸念や、早いペースでの利上げが新興国経済に打撃を与えるリスクになると指摘した。

2018年の実質成長率は1.7%から1.8%に上方修正、物価上昇率は1.4%と横ばい、失業率は9.2%から9.1%に改善する。


ユーロ圏の経済見通し推移 2017年

発表月 2015年の見通し 2016年の見通し 2017年の見通し
2月 5月 11月 2月 5月 11月 2月 5月 11月
実質成長率 1.9% 1.9% 1.8% 1.7% 1.6% 1.7% 1.6%    
物価上昇率 1.3% 1.5% 1% 0.5% 0.2% 0.3% 1.7%    
失業率 10.6% 10.5% 10.6% 10.5% 10.3% 10.1% 9.6%