アイロムホールディングスは、2014年11月12日、センダイウイルスベクターを用いて臨床用iPS細胞作製用ベクターの発売を目指した製造を開始したと発表した。2015年夏頃発売し、臨床用iPS細胞作製技術特許の実施許諾先への提供を見込む。
センダイウイルスベクターとは、治療用の遺伝子を特定の臓器・組織に運搬し、効果的に標的細胞内に導入する働きを持つ物質。アイロムホールディングスはパーキンソン病などの治療薬研究に必要な細胞をより簡単に作製できるよう、京都大学iPS細胞研究所と共同研究契約を結んでいる。
iPS細胞は様々な分化細胞に誘導されて基礎研究や創薬に利用されており、臨床用の分化細胞が再生医療にも応用されようとしている。臨床用のiPS細胞を作製するための技術や設備を提供することが求められている。