アイロムグループと国立国際医療研究センター研究所は、脂肪を燃やすヒトの「褐色脂肪細胞」の量産技術を開発した。褐色脂肪細胞は体に蓄積された脂肪を分解して熱に変えるため「やせる脂肪」ともいわれており、増やすためには遺伝子操作など複雑な作業が必要だった。

アイロムなどはiPS細胞から血液細胞などをつくりだすための物質を使うことで、褐色脂肪細胞の培養に成功。日米で特許が成立した。iPS細胞などの幹細胞から遺伝子操作技術を使わず体内の環境に近い状態で培養できるためリスクが低く、肥満などの幅広い治療法開発や創薬につながるという。