2017年度の中央銀行の政策金利推移一覧。中央銀行の方針や経済成長見通し、インフレ率への対応などまとめ。


中央銀行の政策金利推移 2017年

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ECB                        
英国 - 0.25                    
トルコ 9.25                      
オーストラリア - 1.5                    
韓国 1.25                      
フィリピン -                      
インドネシア 4.75 4.75                    
ニュージーランド -                      
マレーシア 3                      
インド - 6.25                    
ブラジル 13                      
タイ - 1.5                    
ロシア -                      


中央銀行別の主なポイント

【英国】
■2017年2月2日、政策金利を0.25%に据え置いた。量的緩和策による新規国債購入を打ち切り、現状の資産規模を維持することを決めた。実質経済成長率は2017年を1.4%から2%に上方修正、2018年は1.6%、2019年は1.7%と回復が続いていることから、景気の下支えよりも、上昇が加速するインフレ率の動向を注視する。
 

【トルコ】
■2017年1月24日、政策金利を8.5%から9.25%に引き上げた。トルコ中銀は「インフレ見通しの悪化を抑えるため、金融引き締めの強化を決めた」「必要ならば一段の引き締めを実施する」とした。

トルコには、米大統領選でのトランプ氏の勝利から進むドル高リラ安の進行と原油価格の上昇による物価上昇への懸念がある。通貨リラは2016年7月のクーデター未遂事件直後に発令した非常事態宣言を90日間延長したことや大統領権限の強化、イラクでの戦闘激化などへの懸念などから下落している。トルコ中銀のチュティカヤ総裁は2016年12月6日、通貨リラの急速な下落について「あらゆる手段を用いてリラの価値を守る」とした。今後の相場変動によっては追加の政策金利引き上げも辞さない構え。

経常赤字国のトルコは、工場建設から消費者ローンまで成長に必要な資金を海外に頼っている。企業は外貨建ての債務返済に苦しむ。2016年6月末時点のトルコの短期対外債務は1074億ドル(約12兆7000億円)で、外貨準備とほぼ同額。通貨危機など危機時への対応に不安を残す。


【オーストラリア】
2017年2月7日、政策金利を1.5%に据え置いた。2016年5月と8月に利下げした影響を見極める。豪中銀ロウ総裁は「他の主要経済国でも追加緩和への期待はなくなっている」とした。

 

【韓国】
2017年1月13日、政策金利を1.25%に据え置いた。輸出が低迷し、消費や投資に先行き懸念が出ているが、米FRBによる利上げが見込まれるほか、家計負債が増えており据え置いた。
 

【インドネシア】
2017年2月16日、政策金利を4.75%に据え置いた。米大統領選の結果や米FRBの利上げを受け、通貨ルピアが対ドルで下落傾向にあるため、資金流出を警戒して据え置いた。
 

【マレーシア】
2017年1月19日、政策金利を3%に据え置いた。景気は減速傾向が続くも、米大統領選でトランプ氏が勝利後、通貨リンギが下落。一段の通貨安を招く可能性がある利下げを見送った。

マレーシアは歳入の30%を石油関連産業から得ている。原油価格の下落局面では財政悪化が見込まれる。


【インド】
2017年2月8日、政策金利を6.25%に据え置いた。原油高やルピー安に伴う輸入物価の上昇でインフレが再燃する懸念があると判断した。パテル総裁は「消費者物価指数上昇率を4%とする目標に身を捧げる」とした。足元の上昇率は3%台だが、世界的に原油や金属価格が上昇基調にある点や、2016年にインド政府が決めた公務員給与の一斉引き上げがインフレ圧力になるとした。

インドは原油の国内利用の80%を輸入している。原油価格が上昇すれば、物価水準を押し上げる可能性がある。
 

【ブラジル】 
■2017年1月11日、政策金利を13.75%から13%に引き下げた。インフレ抑制が想定以上に進んだため、低迷が続く経済を下支える。


【タイ】
2017年2月8日、政策金利を1.5%に据え置いた。輸出や観光業が回復。タイ経済は予想より早いペースで回復する見通しを示した。