大阪大学の澤芳樹教授らの研究チームは、iPS細胞を使い心不全を治療する臨床研究の計画を学内の審査委員会に申請したと発表。内容や倫理面などを審議する阪大の特定認定再生医療等委員会に計画を提出した。厚労相の了承が得られれば臨床研究を実施できることになり、5年後をめどに一般的な治療法にすることを目指す。

計画では京都大学iPS細胞研究所作り置きしている「iPS細胞ストック」を使い、拍動する心筋細胞を作製。それをシート状にして2、3枚重ねて重症の心不全の患者の心臓に移植するという。18歳以上75歳以下の3人を目標に実施する予定で、1年間をかけ安全性や心臓機能の回復などの効果について検証する。iPS細胞の再生医療の研究は、心臓病では世界初。早ければ2018年前半にも1例目の手術を実施する。
 

大阪大 iPS細胞で心不全治療の臨床研究申請

項目 内容
対象 iPS細胞で心不全治療
手術実施時期 2018年前半