三井物産は、2014年12月9日、モザンビークで石炭生産と鉄道・港湾などインフラ事業に参画すると発表した。ヴァーレからモアティーズ探鉱の権益15%を4.5億ドル(約540億円)で、インフラ事業50%の持分を3.13億ドル(約376億円)で取得する。

モアティーズ探鉱は原料炭や一般炭で合計6.9億トンの埋蔵量を有する。生産能力は380万トンで2016年に2200万トンまで拡張。日本やアジア、欧州に輸出する。拡張費用は総額21億ドル(約2520億円)で、三井物産は1.9億ドル(約228億円)を負担する。

鉄道事業ではモザンビークとマラウィ両国にまたがる682キロメートルの鉄道路線の整備と230キロメートルの路線を新設。港湾事業ではナカラ港における石炭ターミナルの新設や貨物ターミナルを整備する。段階的に年間鉄道輸送能力を2200万トン、石炭輸送・出荷能力を1800万トン、一般貨物の取扱能力を400万トンまで向上させる計画。総建設費は44億ドル(約5280億円)で、資金の一部は海外の公的金融機関や日本の金融機関からプロジェクトファイナンスで調達する。


三井物産 モザンビークで輸送インフラ事業に参画

【石炭事業】

項目 内容
権益 取得額 540億円
対象 モアティース探鉱15%
事業 総事業費 2520億円
三井物産負担分 228億円
対象 石炭の生産能力380万トン→2200万トン

【インフラ事業】

項目 内容
権益 取得額 376億円
対象 インフラ事業持分50%
事業 総事業費 5280億円
調達 プロジェクトファイナンス
対象 鉄道の輸送能力と港の取扱能力向上