大阪大学の大薗恵一教授らの研究チームは、2016年8月17日、iPS細胞やES細胞から育てた心臓の細胞から、心筋になる細胞だけを選ぶ手法を開発したと発表した。心筋ができる直前に特定のたんぱく質が働くことを特定。iPS細胞やES細胞でこのたんぱく質を作る遺伝子を調べたところ、心筋細胞だけを選別する目印になったという。特殊な装置で心筋になる細胞だけを分離することに成功した。

大阪大学はiPS細胞から作った心筋シートを重症心不全の患者へ移植する治療を2017年にも試みる予定。研究成果は移植治療の効果を高めたり、心筋の機能を高める薬を開発したりするのに応用できる見通し。