触覚デバイスとは、触感フィードバックを生み出す振動部品。タッチパネルでボタンを押し込む感覚を再現することで、画面へのタッチの強弱で端末を操作できたり、車の運転をしながら車載搭載機器を操作するのに目視しなくても適切な操作をしたかを振動の種類で確かめられる。臨場感を楽しむゲームにも有効であるという。

日本電産は触覚デバイスの生産を開始。将来的に数千億円規模の事業にする計画。

また、高機能スマートフォンに採用される可能性が高く、2017年の市場規模は6000億円に達するとの試算がある。


触覚デバイスの特徴

項目 内容
特徴 振動で情報通知や手触りの疑似体験を再現
用途 情報端末 自動車 ゲーム等のエンタメ ロボットの遠隔操作など産業


【市場規模見通し】

  2017年
市場規模 6000億円

 

日本電産の触覚デバイスへの投資計画

日本電産は、スマートフォン向けの触覚デバイスの増産に数年間で1000億円超を投じる方針。2015年度中に120億円を投資し、中国のHDDモーターの工場を触覚デバイス用に転換。ベトナムなどの工場でも増産体制を整備する。2016年度以降も年200~300億円規模の投資を継続する。

  2015年 2016年~
投資額 120億円 200~300億円


日本電産の触覚デバイス市場の中期トレンド予想

日本電産は、2015年10月に触覚デバイス市場の中期トレンドを予想。世界のスマートフォン出荷台数予想を2015年に14億台、2017年に15~17億台としている。そのうち、2015年はハイエンドが30%、ミドル-ローエンドが70%、2017年はハイエンドが50%、ミドル-ローエンドが50%と予測している。

日本電産はハイエンドスマートフォンを中心に触覚デバイスの搭載増加や複数搭載されると仮定し、年間約10億個、数千億円規模の市場が形成されるとしている。


【世界のスマートフォン出荷台数見通し】

  2015年 2017年
スマホ出荷台数 14億台 15~17億台
ハイエンド 30% 50%
ミドル-ローエンド 70% 50%


【触覚デバイス機器の市場規模】

項目 内容
触覚デバイス 10億個
市場規模 数千億円規模


日本電産の業績推移

  売上高 営業利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2017年(予) 1兆3750億円 1650億円 1270億円 - - -
2016年 1兆1993億円 1403億円 1117億円 8472億円 1兆6769億円 50.5%
2015年 1兆1782億円 1176億円 899億円 7630億円 1兆3766億円 55.4%
2014年 1兆283億円 1112億円 762億円 7532億円 1兆3551億円 55%
2013年 8751億円 848億円 562億円 5407億円 1兆1669億円 44.4%
2012年 7092億円 176億円 79億円 4534億円 1兆48億円 41.3%
2011年 6823億円 730億円 407億円 4256億円 8004億円 46.2%

 

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