シェールガスは価格が低下すると共に産出量も急増。シェールガスを原料にエチレンなどを製造するプラントが建設中で、2016年頃から安価なエチレンが大量に市場に供給される見通し。石油原料のプラントはエチレンの価格競争力に劣るため、世界の化学製品の原料は石油からガスへと転換しつつある。シェールガスを化学品原料にする技術や安価な天然ガスを原料に使用する取組を以下にまとめた。


シェールガス 化学企業の投資と技術開発

コード 企業 内容
- 三菱化学 エチレンから直接プロピレンを作る触媒を開発
- 産業技術総合研究所 メタンからベンゼンを合成する技術を実用化
- 旭化成ケミカルズ 既存の生産設備で原料を石油からガスへと転換する技術を開発
3405 クラレ 米国で洗剤包装向けなどのポバール樹脂を生産。2014年9月稼動
4063 信越化学工業 米国の塩化ビニール樹脂工場を増産。2015年稼動
- 三菱レイヨン 米国でアクリル樹脂原料生産を検討

【三菱化学】
エチレンから直接、樹脂や塗料の原料になるプロピレンを作る触媒を開発。エチレンの約90%をプロピレンに変えられるという。今後、事業化につながる実証プラントでの検証を目指す。

【産業技術総合研究所】
ガスの主成分であるメタンから直接、発砲スチロールやナイロン繊維などの原料になるベンゼンを合成する技術の実用化にめど。

【旭化成ケミカル】
既存の生産設備で原料を石油からガスへ転換できる技術を開発。シェールガスが多く含むエタンガスから、ナフサと同様の原料を石油より安く製造する。

【クラレ】
約3億ドル(約249億円)を投じ、米国で洗剤包装向けなどのポバール樹脂を生産する。生産能力は4万トン。2014年9月稼動予定。

【信越化学工業】
5億ドル(約480億円)を投じ、米国で住宅建材などに使う塩化ビニール樹脂の生産能力を増強。完全子会社シンテック社の生産拠点を増強。米国内の生産能力を295万トンに引き上げる。2015年に稼動予定。