米連邦公開市場委員会(FOMC)は、2015年6月17日、事実上のゼロ金利政策を維持することで決めた。声明で、米国の経済状況は4月の「成長が減速した」から「緩やかな拡大が続いている」に判断を引き上げ。雇用ペースも上向いたとした。利上げは「労働市場のさらなる改善」「インフレ率上昇の合理的な確信」を条件に挙げた。

米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は、2015年後半から米経済の成長が上向くとの見通しを示した上で、利上げについて「年内が適切」との見解を示した。利上げの前提となる物価や賃金が上昇に向け前向きな兆しを示しつつあるとし、具体的に時期は「向こう数ヶ月のデータ」を見ながら慎重に判断する考え。

また、FOMCメンバーによる政策金利(FF金利)の見通しの中央値は、2015年3月時点の1.87%から1.62%に下方修正された。


FOMC 2015年6月

項目 内容
FOMC ゼロ金利政策 維持
米経済 成長が減速した→緩やかな拡大が続いている
雇用 上向いた
利上げ 「労働市場のさらなる改善」「インフレ率上昇の合理的な確信」が条件
FRBイエレン議長 利上げ 年内が適切
時期 向こう数ヶ月のデータを見ながら慎重に判断
政策金利見通し 中央値 1.87%→1.62%