ニプロは細胞培養技術に注力している。京都大学などと共同でiPS細胞の大量培養装置を開発。従来の細胞培養ではボトルの上の容器内で細胞を増やすことから、小型化に限界があったが、装置内にiPS細胞を入れる袋状の容器を6個並べ、効率性を高めた。2015年の実用化を目指す。

また、ニプロは2014年3月に再生医療や細胞医療のための無血清細胞培養液を開発する細胞科学研究所の株式を追加取得。保有割合を33.33%から51.67%に引き上げた。


ニプロのiPS細胞培養技術の開発

内容 時期
培養タンク開発 2019年
iPS細胞の大量培養装置実用化 2015年
ヒトiPS細胞用基礎培養液の細胞科学研究所に出資 2014年

【培養バッグ開発】
2014年4月25日、京都大学と日産化学工業が開発したiPS細胞を大量に増やす新たな培養法に使用できる培養バッグ試作品を開発したと発表。日産化学が持つ特殊な物質を培養液に加え、細胞塊の大きさを均一にすることに成功。ニプロのガス透明性培養バッグでの培養で大量の細胞を獲得できた。従来の10分の1で治療に使用するiPS細胞を確保できるという。

今後は富士フイルムが中心となり数リットル規模の培養タンクなどを開発。2019年を目標に実用化する計画。


【iPS細胞の大量培養装置】
京都大学などと共同でiPS細胞の大量培養装置を開発。従来の細胞培養ではボトルの上の容器内で細胞を増やしており、小型化に限界があったが、装置内にiPS細胞を入れる袋状の容器を6個並べ、効率性を高めた。2015年の実用化を目指す。


【細胞科学研究所の出資比率引き上げ】
2014年3月27日、再生医療や細胞医療のための無血清細胞培養液を開発する細胞科学研究所の株式を追加取得。33.33%から51.67%に引き上げた。細胞科学研究所は2010年に腎臓尿細管細胞用完全無血清培養液「リラー培養液」や2014年にヒトiPS細胞用基礎培養液「セルレナ培養液」の販売を開始した。


再生医療薬開発

内容 時期
間葉系幹細胞で脳梗塞・脊髄損傷治療薬 2018年

【間葉系幹細胞で脳梗塞・脊髄損傷治療薬】
2014年4月28日、札幌医科大学の「脳梗塞及び脊髄損傷の治療に用いる自己脊髄間葉系幹細胞」の特許を、再生医薬品の製造販売を行う事を目的にライセンス契約した。10~20億円投資し、2015~2018年に工場を建設。2018年にも細胞製剤の生産を始める計画。

間葉系幹細胞は神経や血管などに分化する能力を持った幹細胞。脳梗塞や脊髄損傷の後遺障害に伴う神経症候や機能障害の改善が期待できる。


業績推移

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2015年(予) 3650億円 193億円 167億円 - - -
2014年 3250億円 196億円 124億円 1788億円 6953億円 24.1%
2013年 3007億円 119億円 28億円 1359億円 6196億円 20.2%
2012年 2410億円 143億円 102億円 1287億円 5793億円 20.7%
2011年 2120億円 119億円 45億円 1139億円 4996億円 22%
2010年 1959億円 133億円 24億円 1090億円 4765億円 22.4%


【経営計画】

  2020年度
売上高 5000億円
経常利益 400億円