ニプロは、2014年4月28日、札幌医科大学の「脳梗塞及び脊髄損傷の治療に用いる自己骨髄間葉系幹細胞」の特許について、再生医薬品の製造販売を行うことを目的に、ライセンス契約を締結したと発表した。10~20億円投資し、2015年~2018年に工場を建設。2018年にも細胞製剤の生産を始める計画。

間葉系幹細胞は、神経や血管などに分化する能力を持った幹細胞で、脳神経や血管、中枢神経を修復することで、脳梗塞や脊髄損傷の後遺障害に伴う神経症候や機能障害の改善が期待できる。

札幌医療大学の特許は、患者自身の骨髄に含まれる間葉系幹細胞を体外で約1万倍に増殖させ、その細胞を患者の静脈から点滴の要領で投与するもの。患者自身の細胞を用いるため副作用が起こりにくく、外科的手術を必要としない。