東レはBMWに炭素繊維を供給へ。2015年中に契約締結見通し。300億円を投資し、メキシコ工場の生産能力を倍増する。

トヨタ自動車と名古屋大学は、2020年をめどに炭素繊維の量産車づくりを目指す。2013年6月に炭素繊維など素材開発を手がける研究施設を開設。炭素繊維の加工・成型などでも連携を深める。

帝人は自動車部品向け炭素繊維工場を新設し、2015年度の稼動を目指す。帝人と米GMは車体の構造材と呼ぶ骨格部分を鉄から炭素繊維に置き換える技術を開発中で、GMは2015年以降に発売する量産車への採用を目指している。

三菱レイヨンは、2013年9月から独BMWの電気自動車向け炭素繊維原料の生産を開始。年3000トンの量産ラインを整備。2014年には6000トンに拡大する。BMWが2013年に発売する「BMWi」の構造材の一部に採用された。また、BMWは炭素繊維の生産能力増強のため、米国の合弁工場に約200億円を投資。年産能力を9000トンに引き上げ。2014年にはプラグインハイブリッド車のスポーツカーにも採用する計画。

 

 


炭素繊維 自動車への導入計画

企業 内容
東レ BMWに炭素繊維を供給へ
トヨタ自動車 2020年をめどに炭素繊維の量産車づくり
帝人・GM 自動車部品向け炭素繊維工場を2015年度に稼動
2015年以降の量産車へ採用
三菱レイヨン・BMW 2013年から独BMWの電気自動車向け炭素繊維原料を生産
BMWは炭素繊維の生産能力増強に200億円投資
ミズノ トヨタ「ミライ」向け炭素繊維部材を増産

【ミズノ】
ミズノはトヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」向けに炭素繊維部材を増産する。2015年秋をめどに岐阜県の工場で生産能力を3倍にする。増産するのは高圧水素タンクの補強材。テープ状になっており、タンクの強度を高めるために巻き付けて使用する。