京都大学の河本宏教授らは、「キラーT細胞」と呼ぶがんを攻撃して死滅させる能力が高い免疫細胞を、iPS細胞から作ることに成功した。キラーT細胞はがん患者では攻撃力が弱まっている例が多く、外部から強力なキラーT細胞を補うことができれば攻撃力が増す。iPS細胞から作製したキラーT細胞は、従来の作製法に比べて攻撃力が数十倍高く、マウスの実験で効果を確かめることができたという。

今後、医薬品の製造・品質管理の基準に対応したiPS細胞を使い、効果や安全性などを調べ、4年後をめどに大腸がんや腎臓がん治療に向けた臨床試験の実施を目指す。
 

京大 攻撃力が数十倍の免疫細胞作製に成功

項目 内容
対象 iPS細胞から「キラーT細胞」の作製成功
治験時期 4年後