アルゼンチンは、2013年7月、シェール開発優遇策として、アルゼンチン国内でシェール開発を手がける企業に5年間で総額10億ドルを投資することを条件に、生産量の最大20%を無税で輸出できるようにした。輸出で得た利益をアルゼンチンに還流させることを義務付ける規制の適用も免除し、シェールガス・シェールオイルの開発を後押しする。 米エネルギー省(IEA)によると世界のシェールガス可採埋蔵量は7299兆立方フィート。アルゼンチンの可採埋蔵量は802兆立方フィートと3位で豊富な資源が眠っている。 国営石油YPFは、2013年7月16日、米シェブロンとアルゼンチン西部ネウケン州に広がる「バカムエルタ・シェール」の開発契約に調印。初期投資額は約12億4000万ドル(約1240億円)で、390平方キロメートルの鉱区のうち、20平方キロメートルのエリアを対象に合計100本の井戸を掘る計画。また、YPFと米ダウ・ケミカルは、2013年春に「バカムエルタ」の別鉱区でのシェール開発に向けた合弁設立で仮契約を結んだ。「バカムエルタ」は比較的浅い岩盤層から高品質のシェールガス・シェールオイルの産出が確認されている。