三井物産は、米化学大手セラニーズと組んで米国でメタノール製造事業を始める。
天然ガスからメタノールを製造する化学プラントを共同で建設し、2015年に稼動させる。総投資額は8億ドル(約800億円)で、三井物産はその半分を拠出する。
米国では新型天然ガスのシェールガスの普及で安価な原料が調達しやすく成っており、化学品製造事業を本格的に展開する。
2015年半ばに、米国での需要の2割に相当する年間130万トンの生産を始める。生産量の半分はセラニーズが引き取り酢酸などを製造。残り半分は三井物産が米国の化学メーカーなどに販売する。
メタノールは、自動車部品や医薬品・燃料など幅広く使われている。2012年の世界需要は約6000万トンで、今後世界需要年率4~5%で拡大する見通し。世界の需要の1割強を占める米国は8割を輸入に頼っている。今後はシェールガスを原料に使った国産品に切り替わる見通し。
三井物産は、今後数年で米国のシェールガスを活用する化学品関連事業に1000~1500億円を投資する。
【[シェールガスの今と関連市場の動き[2190]]】