国立がん研究センターと産業技術総合研究所などは11月29日、人工知能(AI)を活用した統合的がん医療システムの開発プロジェクトを開始したと発表。国立がん研究センターは患者のゲノム（全遺伝情報）や血液検査の情報などを大量に保管し、これらのデータをベンチャーのプリファード・ネットワークスが深層学習（ディープラーニング）などのＡＩ技術で解析する。乳がんなど13種類のがんを早期に精度よく診断できるシステムを開発する計画。

産総研は画像やがん遺伝子の情報などを組み合わせてＡＩで解析することで、がんの有無や進行度の判別に役立てたり、治療法の選択につながる生体物質を探したりするという。ＡＩの活用により超早期にがんを見つける診断法や、最適な治療をするためのシステムを５年後をめどに実用化する計画。
 

ＡＩ活用でがんの超早期診断可能に

項目 内容
対象 ＡＩを活用したがん医療システムの共同研究
システム実用化 ５年後