政府は、2015年12月18日、2015年度の補正予算案3兆3213億円を閣議決定した。

「一億総活躍社会」の実現に向けた政策で、保育所の整備に511億円、親・子・孫の3世代同居を促す事業に161億円、親の介護で会社員が離職するのを防ぐため、介護施設の整備や人材育成に1366億円を計上する。個人消費の底上げを名目に、低所得の高齢者約1100万人に現金3万円を配る政策を盛り込み、3390億円を充当する。

地方対策では、自治体の少子化対策などに使う地方創生交付金に1000億円。TPPの国内対策では畜産や木材、水産業の強化に向けて1125億円。消費税の軽減税率導入に中小企業が対応できるよう、相談窓口設置に170億円。国や自治体のサイバー攻撃への対応強化に520億円。中小企業の省エネ対策に442億円。欧州に流入するシリアやイラクの難民対策に385億円を充当する。

なお、アフリカやアフガニスタンなど他地域も含めた難民・テロ関連予算総額は1203億円となる。


2015年度補正予算概要

政策 充当先 充当額
一億総活躍社会 保育所の整備 511億円
結婚支援 36億円
サービス付き高齢者住宅整備 189億円
低所得の年金受給者に3万円給付 3390億円
地方創生交付金 1000億円
TPP国内対策 畜産の競争力強化に向けた基金 610億円
木材・水産業の生産性向上 515億円
災害復旧・減災 地震や大雨への防災 2642億円
水道施設の耐震化 285億円
その他 ネット上のテロ情報収集などテロ対策 118億円
マイナンバーカードを1500万人分発行 283億円
軽減税率に伴う相談所設置 170億円