米電力会社南カリフォルニア・エジソン(SCE)は、2013年10月16日、三菱重工業に対し放射性物質漏れ事故を起こして廃炉となった原子力発電所をめぐり、40億ドル(約4000億円)の損害賠償を求めて国際商業会議所(ICC)の国際仲裁裁判所に仲裁を申し立てた。 放射性物質漏れ事故は2012年1月に発生。運転中の3号機で蒸気発生器の配管の一部が摩耗し放射性物質を含む水漏れが起こった他、点検中だった2号機でも配管の摩耗が見つかった。事故の原因となった蒸気発生器の製造元は三菱重工業であり、SCEは三菱重工業が速やかな修理を怠るなど契約違反を犯したとして損害賠償を請求する。 一方、三菱重工業は契約上の買収限度額は1億3700万ドル(約135億円)であると主張。相手側への反対請求も実施する方針。 審理や仲裁判断などは原則非公開で、審理期間は通常1年以上かかる。 {損害賠償請求 SCEと三菱重、両社の主張}
企業 請求額 主張内容
SEC 40億ドル(約4000億円) 健やかな修理を怠るなど契約違反を起こしたとして全損害を請求
三菱重工 1.37億ドル(約135億円) 契約上の賠償請求限度額は1.37億ドルで契約を適切に履行
【三菱重工 主要業績指数】
  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2013年(予) 3兆1500億円 1600億円 1000億円 - - -
2012年 2兆8178億円 1490億円 973億円 1兆4302億円 3兆9351億円 35%
2011年 2兆8209億円 861億円 245億円 1兆3063億円 3兆9639億円 31.7%