ニコンは、2013年8月6日、iPS細胞から網膜細胞を製造し移植する再生医療に取り組む日本網膜研究所に5億円を出資すると発表した。日本網膜研究所による第三者割当増資を引き受け、ニコンの中核技術である光学・画像技術を用いたiPS細胞由来の網膜色素上皮細胞の製造工程管理に関して独占的に協議していく。 日本網膜研究所は、iPS細胞を網膜細胞に製造し移植することから、加齢黄斑変性の新たな治療法の開発を目指している。また、視細胞移植、網膜再生薬、検査法開発などにより、現在の難治性網膜疾患を治療可能な疾患にすることを目指している。 ニコンは強みを持つ光学・画像技術を日本網膜研究所に提供し、世界初のiPS細胞を利用した網膜疾患を適応症とする再生医療の実施、実用化を支援。iPS細胞を網膜細胞に製造する過程での安全性や品質向上につなげる。


日本網膜研究所の第三者割当増資推移

2013年 コード 企業 内容
3月28日 4506 大日本住友製薬 15億円出資。網膜疾患を適応症としたiPS細胞技術の実用化に関する国内外における連携に向けて独占的に協議
4月9日 2395 新日本科学 3億円出資。網膜疾患を適応症としたiPS細胞の早期臨床応用・実用化を支援
4月9日 2191 テラ 1億円出資 
8月6日 7731 ニコン 5億円出資。 光学・画像技術を提供し、iPS細胞を網膜細胞に製造する過程での安全性や品質向上を支援。網膜色素上皮細胞の製造工程管理に関して独占的に協議