帝人は自動車部品向け炭素繊維工場を新設し、2015年度の稼動を目指す。 価格競争が激しい汎用品を手がける米国の既存工場は原料繊維を除き生産を停止し、需要拡大が見込まれる自動車向けに集中する。 帝人とGMは、車体の構造材と呼ぶ骨格部分を鉄から炭素繊維に置き換える技術を開発中で、GMは2015年以降に発売する量産車への採用を目指している。 炭素繊維の世界需要は自動車部品の伸びが大きく、2020年までに年14万トンと現在の4倍近くに拡大する見通し。 一方、帝人は炭素繊維を含む高機能繊維・複合材料事業が47億円の営業赤字となっていることから、事業構造の見直しが急務となっている。 {2013年3月期、炭素繊維複合材料事業比較} *炭素繊維を含む高機能繊維・複合材事業の数値で比較
  売上高 営業利益 営業利益率
東レ 782億7200万円 72億9900万円 9.3%
帝人 1349億5600万円 ▲46億9700万円 ▲3.4%
三菱レイヨン 7123億2500万円 225億2100万円 3.1%