帝人は体内で使う整形部材やデジタル医療サービスで、10年間で売上高1500億円の事業を創出する方針を打ち出した。狙うのは人工関節など体内に埋め込む整形部材、機能性食品素材、デジタル診断サービスといった事業で、ヘルスケア事業の規模に匹敵する新規事業を10年で生み出すという。

また、既存事業を伸ばしつつ「発展戦略」と呼ぶ新規事業に挑戦するため、設備投資や買収にも3年間で3千億円を投じる計画。発展戦略の柱となる自動車部品は、1月に840億円で米コンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックスを買収。炭素繊維も順調に伸び、ポリエステル繊維は構造改革にメドをつけている。リチウムイオン電池用素材を含む新規事業の売上高は25年度に現状比10倍以上の2千億円超を目指すという。

一方、異業種参入で競争が激化するヘルスケア事業では、17年3月期の売上高は前期比微減の1450億円を見込み、5年前から横ばいが続く。
 

帝人 10年間で1500億円の新規事業創出

項目 内容
売上高創出 1500億円(10年間)
対象 整形部材やデジタル医療サービス