再生医療関連情報を調べてみると、2018年に治験を開始し、2020年に実用化する計画の開発が進んでいる。2018年~2020年は再生医療関連が注目される年になる可能性があることから、主な関連銘柄とその動きをまとめた。


再生医療 これから注目の治験と実用化時期

企業 内容
JCRファーマ 急性期脳梗塞を適応症とした臨床開発を開始 2018年度内
帝人
グンゼ 人工血管の治験を米国で最下位 2018年
米国での商用化 2020年
富士ソフト 鼻軟骨の再生医療を実用化 2018年夏
日本トリム やけどや自己免疫疾患の治療薬 2020年
ロート製薬 手術の際に取り出した脂肪にある幹細胞で肝硬変治療 2020年度
オリンパス 膝の軟骨細胞を培養し、患部に移植する技術 2018年~2019年


【JCRファーマ 帝人】
 2018年度内の急性期脳梗塞を適応症として臨床開発を開始する計画。JCRファーマは治験製品の製造を、帝人は臨床試験の実施や承認申請などを担当する。脳梗塞以外の疾患への適応拡大も進める。


【グンゼ】
血管の再生医療製品で、米国で開発中の人工血管で、患者が十分に集まらなかったため一旦やめた治験を2018年にも再開。人工血管は日本での治験も視野。米国では2020年の商用化を目指す。


【富士ソフト】
病気や怪我で失った鼻軟骨の再生医療を実用化する。生まれつき頭蓋骨などに障害がある「口唇口蓋裂」の患者向けに自己細胞を培養して移植する治験を終了。軟骨を人体に写した際の安全性などを確認した。富士ソフトは2018年1月にも承認申請する予定で、2018年夏ごろの販売開始を目指す。


【日本トリム】
再生能力が高く、免疫による拒絶が起きにくい胎盤などから採取した細胞から医薬品を開発する子会社ヒューマンライフコードを新設。2020年の製造販売承認を目指し、やけどや自己免疫疾患の治療薬として開発を進める。


【ロート製薬】
手術の際に取り出した脂肪にある幹細胞で肝硬変の治療を目指す。移植した細胞が出す物質が病変した肝臓の再生を促す。2017年7月に治験開始を発表。2020年度の承認を目指す。


【オリンパス】
膝の軟骨細胞を培養し、患部に移植する技術の臨床試験を2015年に開始。順調にいけば、2018年~2019年に厚労省から再生医療製品として製造販売承認を取得できる見通し。

軟骨培養には提携先の韓国セウォンセルロンテックの技術を活用。移植後に骨膜で覆う作業が不要な点が特徴で、患部を大きく切開せずに関節用内視鏡が使用できる。患者負担を減らせるほか、オリンパスの内視鏡販売の拡大につながる見通し。将来的に、老化で軟骨が摩耗・変形して関節が痛む「変形性膝関節症」に対象を広げたい考え。治験対象となる患者は国内で数万人~数十万人とみられる。

 

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