日本政府は、2016年度の実質GDP成長率を1.7%から0.9%に下方修正した。個人消費は2%増から0.9%増。2017年4月に予定していた消費税率の10%への引き上げを延期し、駆け込み需要が見込めなくなった。設備投資は4.5%増から2%増。輸出は4.5%増から1.5%増。英国の欧州連合(EU)離脱決定などで世界経済の先行きが不透明になり、輸出や設備投資が伸び悩むことを想定。円高の進行や中国など新興国経済の減速で輸出が振るわず、設備投資を抑える動きが広がると見込む。

名目GDP成長率は3.1%から2.2%に修正した。

また、2017年度の経済成長率は、実質GDP成長率は1.2%、名目GDP成長率は2.2%とした。

消費者物価指数上昇率は、2016年度の0.4%から2017年度は1.4%に高まる。


2016年の成長率 1.7%から0.9%に下方修正

  2016年 2017年
実質GDP 1.7%→0.9% 1.2%
個人消費 2%→0.9% 1.4%
住宅投資 3.8%→0.8% 1.3%
設備投資 4.5%→2% 3.4%
輸出 4.8%→1.5%  
名目GDP 3.1%→2.2% 2.2%
消費者物価指数 1.2%→0.4% 1.4%