東大初のベンチャーで、がん治療の技術支援を手がける。がん治療に用いるワクチン用の培地は輸入に頼ってきたが、培地の材料を手がけるコージンバイオと共同で、独自開発。製造コストが半減される他、これまで医療機関が行ってきた成分の添加もテラが行うため、医療機関の負担軽減につながる。テラは現在34の医療機関と契約し、うち19の医療機関が細胞培養施設を設置し、ワクチンを製造しているが、利便性が高まるため、契約医療機関の増加につながりそうだ。 {テラの好材料と悪材料}

テラ 内容
好材料 がん治療に用いるワクチン用培地を独自開発
2014年にがん治療の樹状細胞ワクチンの臨床試験を開始
悪材料 樹状細胞ワクチン「バクセル」の承認費用が先行

 

【好材料】 がん治療に用いるワクチン用の培地をコージンバイオと共同で独自開発。製造コストの半減や医療機関の負担軽減で、契約医療機関の増加につながりそうだ。また、ヘリオスと業務提携。2014年にもがん治療の樹状細胞ワクチンの臨床試験を開始し、本格的な事業化を目指す。再生委療法の成立で治験用細胞の培養受託が可能になった。大量培養の仕組みが整うとがん治療に大きく貢献しよう。 【悪材料】 医療品事業では、がん治療用再生医療製品の樹状細胞ワクチン「バクセル」の承認を目指すため、費用が先行する。