ロゼッタは、翻訳事業を展開している。人工知能型の機械翻訳の研究開発を行う「MT事業」、人間による翻訳業務の受託を行う「翻訳・通訳事業」、MT事業と翻訳支援ツールを活用して人間による翻訳業務サービスを行う「GLOZE事業」、企業に講師を派遣し、語学研修サービスを行う「企業研修事業」を行う。


新規上場概要

項目 内容
上場予定日 2015年11月19日
1単元株式数 100株
主幹事 SMBC日興證券
公募・売出 34万7900株
オーバーアロットメント 5万2100株
仮条件 645円~695円
ブック・ビルディング期間 2015年11月4日~2015年11月10日
公開価格 695円

【調達資金使途】
 自動翻訳サービスの研究開発投資と人材採用に充当する。


事業

【MT事業】
人工知能型の機械翻訳を研究開発している。インターネット上の膨大な情報を言語のビッグデータとして統計分析を行う事で、機械が複数の訳語候補の中からどれが適切かを判断する。

また、「人間による翻訳の精度には及ばないが、従来の翻訳よりは精度が良く、速度が速く、コストが安い」をコンセプトにした自動翻訳サービス「熟考」を提供。医療やライフサイエンス、化学、機械、電気電子、特許など専門分野の文書を対象にしている。

収益源は、初期費用と定額による年間利用料を受け取る。


【翻訳・通訳事業】
人間による翻訳や通訳サービスを提供する。翻訳事業ではITや機械、電気電子、特許、環境、法務、金融などを対象。作業は社外の翻訳者が実施する。収益源は委託料で、翻訳原稿ごとに見積もりを行う。

通訳事業では国際会議や商談、アテンドなどで発生する通訳業務を受託している。通訳者は登録制で、案件に応じて適切な通訳者を選定する。収益源は案件ごとに内容や拘束時間に応じた見積もりを行う。


【GLOZE事業】
MT事業と翻訳販促ツールを活用し、人間による翻訳サービスを提供する。翻訳作業は社外の翻訳者が実施。医療やIT、機械、電気電子、法務、金融など類似文の訳語統一が重要となる分野の翻訳を対象にしている。

収益源は受託した翻訳業務の委託料で、言語や分野、翻訳ボリューム、指定納期など都度見積もりを行い、納品に際して料金を受領する。


【企業研修事業】
企業に対し、英語教育研修や中国語教育研修、多様性研修サービスを提供。海外赴任者向けには異文化交流ノウハウに焦点を当てた多様性研修も行っている。

収益源は研修内容や回数、人数など都度見積もりを行う。


経営戦略

2025年までに人間の翻訳者とほぼ同等の精度を持つ機械翻訳を完成させることを目標としている。機械翻訳が完成するまでは翻訳支援ツールを活用して人間による翻訳受託サービスを収益のメインとする。イベントや展示会などへの出展やWEBへの露出、販売代理店の拡充などを行い新規顧客を開拓。自動翻訳と翻訳者による翻訳組み合わせコンサルティング型営業により翻訳業務の効率化を提案していく営業スタイルを開始する。


ロゼッタの業績推移

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2014年 14億円 1.3億円 0.9億円 8.5億円 12億円 68.2%
2013年 13億円 1億円 0.7億円 7.3億円 10億円 71%