グリーンペプタイドは、がん治療における手術、放射線療法、化学療法に次ぐ第4の治療法として、がん免疫治療薬の開発を行っている。がん免疫医療薬は、人間の体が本来持つ免疫機構にがん細胞を攻撃させる治療薬。がん細胞を死滅させたり、がんの再発・移転を防いだり、進行を遅らせたりする効果を持つ。
グリーンペプタイドは、がん免疫細胞薬の中でも、がん細胞を殺傷する機能を持つ細胞傷害性T細胞(CTL)を活性化させ、ペプチドをがん抗原とするワクチンを開発している。
新規上場概要
項目 | 内容 |
上場予定日 | 2015年10月22日 |
1単元株式数 | 100株 |
主幹事 | みずほ証券 |
公募・売出 | 1255万2900株 |
オーバーアロットメント | 188万2900株 |
仮条件 | 450円~550円 |
ブック・ビルディング期間 | 2015年10月5日~2015年10月9日 |
公開価格 | 450円 |
【調達資金使途】
主にグローバル向けがんペプチドワクチンGRN-1201の臨床開発試験、新規パイプライン導入のための研究開発費や経費に充当する。
事業モデル
がん免疫治療薬シーズの初期臨床試験までを行う。後期臨床試験からは国内外の製薬会社に開発製造販売権をライセンス。ライセンス先の製薬会社に開発を委ね、ライセンス収入を得る。
開発パイプライン
【ITK-1】
国内で進行性の去勢抵抗性前立腺がんを対象とする第Ⅲ相試験を実施中。富士フイルムにライセンスアウト済み。富士フイルムから臨床試験の実施を受託し、開発協力金を得ながら臨床試験を行っている。
去勢抵抗性前立腺がんとは、ホルモン治療や去勢を行っても効かなくなった状態の前立腺がん。患者数は18万人、罹患者は7万8728万人とみられる。
【GRN-1201】
欧米人が多く持つ型に結合するペプチドで構成されるグローバル向けがんペプチドワクチン。2015年度中に米国での第Ⅰ相臨床試験開始を目指している。メラノーマ患者を対象とする試験を準備中。
グリーンペプタイドは株式公開における調達資金をもって、米国で第Ⅰ相臨床試験から初期第Ⅱ相臨床試験までを実施。その後はグローバル製薬会社へライセンスアウトし、開発を委ねる予定。
グリーンペプタイドの業績推移
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2014年 | 8.2億円 | ▲4.1億円 | ▲4.1億円 | 10億円 | 12億円 | 83.4% |
2013年 | 9.3億円 | 0.1億円 | 0.1億円 | 1.8億円 | 3.9億円 | 46.5% |
2012年 | 4.5億円 | 2.1億円 | 2.1億円 | 1.7億円 | 2.1億円 | 78.5% |
2011年 | 1.9億円 | 0.2億円 | 0.2億円 | ▲0.4億円 | 2.1億円 | ▲23.9% |
2010年 | 1.1億円 | ▲0.9億円 | ▲0.9億円 | ▲0.7億円 | 2.1億円 | ▲36.6% |