ナガオカは、石油精製や石油化学プラントの触媒反応・合成などのプロセスで使用される中核機器スクリーン・インターナルや帯水層を構成する地層の砂などを井戸内に流入させず、地下水を取り出す取水用スクリーンの製造販売事業を行っている。

2004年に資金繰りが悪化し、民事再生手続きを申請。日本アジア投資が運営する再生ファンドがスポンサーになり、新たに事業を開始した。


新規上場概要

項目 内容
上場予定日 2015年6月29日
1単元株式数 100株
主幹事 SMBC日興證券
公募・売出 40万株
オーバーアロットメント 5万株
仮条件 1440円~1600円
ブック・ビルディング期間 2015年6月12日~2015年6月18日
公開価格 1600円

【主要株主】

コード 企業 保有割合
7004 日立造船 15.23%

【株式関連】

項目 内容
潜在株式比率 12.5%
ベンチャーキャピタル保有比率 35.2%


事業

【スクリーン・インターナル】
スクリーン・インターナルの製造販売。スクリーン・インターナルとは、石油精製や石油化学プラントの心臓部である触媒反応・合成などのプロセスで使用される中核機器の1つ。スクリーン・インターナル上に触媒を広げ、液体又は気体の石油原料を流し、触媒と化学反応させて物質を変化させる。通常、このプロセスは圧力容器で覆われており、容器内は高温・高圧・高腐食になるという。

スクリーン・インターナルは、石油原料を均一な整流に保ち、高温・高圧・高腐食の環境下でも高い耐久性を持つ。プラントの性能は、触媒とスクリーン・インターナルによって決まるという。そのため、スクリーン・インターナルは、プロセス・オーナーにより独自に設計され、製造する専用メーカーを指定する。スクリーン・インターナルを製造する競合の認証サプライヤーはアメリカに1社、ヨーロッパで2社と世界で最大3社あり、日本ではナガオカのみという。


【取水用スクリーン】
取水用スクリーンの製造販売。取水用スクリーンは、帯水層を構成する地層の砂などを井戸内に流入させず、地下水のみを取り出す。


新製品の開発

海水淡水化ビジネスへ参入するため、日立造船と共同開発を進める。アラブ首長国連邦と中国で実証実験をスタートさせている。


経営戦略

天然ガス生産量に占めるシェールガスの生産量は20%以上を占め、2035年には50%弱まで拡大。エチレン需要も2012年の1.24億トンから2018年には1.58億トンに拡大する見通し。アメリカや中国を中心に石油化学プラントの増設が期待されることから、スクリーン・インターナルでは着実な収益が確保できる見通しとしている。

取水スクリーンは、日本では水道施設の投資額は減少するも、2025年頃から更新需要が投資額を上回り、更新需要が増加する見通し。海外では需要が増加する見通し。


業績推移

【連結】

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2014年 63億円 2.4億円 1.5億円 21億円 65億円 24%
2013年 48億円 3.2億円 1.8億円 20億円 63億円 21.1%

【提出会社】

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2014年 62億円 4.3億円 2.5億円 16億円 55億円 29.2%
2013年 50億円 4.9億円 2.7億円 12億円 53億円 24.2%
2012年 30億円 0.2億円 0.08億円 10億円 43億円 23.4%
2011年 31億円 0.3億円 0.2億円 10億円 30億円 33.1%
2010年 36億円 0.5億円 0.09億円 9.7億円 31億円 31.3%