米国の情報サービス会社トムソン・ロイターは、2013年9月25日、10月7日から順次発表されるノーベル賞有力候補者28人を発表した。トムソン・ロイターは論文の引用回数などを分析し有力候補者を発表している。
日本人は3人が選出された。物理学賞では、鉄を含む超伝導物質を発見した東京工業大学の細野秀雄教授。鉄を主な成分とする化合物が冷却すると電気抵抗がゼロになる超伝導になることを発見し、鉄は超伝導になりにくいという常識を覆した。生理学・医学賞では、生物を構成するタンパク質が体内で分解・再利用される「オートファジー(自食作用)」の仕組みや機能を解明した東京工業大学の大隈良典特任教授と東京大学の水島昇教授。細胞内部で異常なタンパク質などのゴミを分解する現象のしくみを解明した。
また、日本人以外では米国の18人、英国の5人、イスラエルの2人、スイスの2人、ベルギーの1人を選んだ。質量の起源とされるヒッグス粒子の理論を考えた英国の物理学者ピーター・ヒッグスらも選出。ヒッグス粒子は2012年5月にその発見が発表され話題となった。
{2013年度ノーベル賞有力候補者}
  
    
      | ノーベル賞 | 
      候補者 | 
      機関・国 | 
      研究内容 | 
    
    
      | 物理学賞 | 
      細野秀雄 | 
      東京工業大学 | 
      鉄を含む超伝導物質を発見 | 
    
    
      | ピーター・ヒッグス | 
      英国 | 
      質量の起源とされるヒッグス粒子理論 | 
    
    
      | 生理学・医学賞 | 
      大隈良典 | 
      東京工業大学 | 
      タンパク質が体内で分解・再利用される「オートファージ」の仕組みや機能を解明 | 
    
    
      | 水島昇 | 
      東京大学 | 
    
  
{ノーベル賞関連銘柄}
鉄を含む超伝導物質を発見した東京工業大学の細野秀雄教授は高性能ディスプレイを実現したIGZO-TFTを発明。大隈良典・東工大特任教授と水島昇・東大教授が解明した「オートファジー」では、コスモバイオが生きたままの細胞のオートファジー動態をモニタリングできる蛍光試薬や抗体、阻害試薬・誘導試薬を取り扱っている。また、医学生物学研究所も取扱品目が多い。
  
    
      | コード | 
      企業 | 
      候補者 | 
      内容 | 
    
    
      | 6753 | 
      シャープ | 
      細野秀雄 | 
      高性能ディスプレイIGZO-TFTを発明 | 
    
    
      | 3386 | 
      コスモバイオ | 
      大隈良典・水島昇 | 
      オートファジー動態をモニタリングできる試薬 | 
    
    
      | 4557 | 
      医学生物研究所 |