世界最大の資源商社グレンコア・エクスタラータ(スイス)は、2013年内に液化天然ガス(LNG)取引に参入し、日本の電力会社に販売を始める。 日本は原発の稼動停止で火力発電用のLNG需要が伸びている。電力会社は調達安定と価格を抑えるため、中期的に米国やロシアなどから輸入を増やす方針。世界の資源大手が販売体制を強化しており、英資源大手BGグループは2013年度初めに日本支社を開設したほか、英BPなど石油メジャーも日本でのLNG販売を強化している。 LNG取引には20年以上に及ぶ長期契約や、4年以内の短期契約がある。グレンコアは、このうち短期のスポット取引に重点を置き、その時の価格によって機動的に販売先を変えることで収益を高める。 現在、グレンコアは日本の電力会社に発電用石炭、鉄鋼各社に原料炭を販売している。年間取引高は3500万トンで、シェア約20%を握る。この販売網を活用し、LNGの販売に参入する。