メッセージは、2015年9月14日、介護付き有料老人ホーム「アミーユ豊中穂積」で豊中市より6ヶ月間の新規受入停止の行政処分を受けたと発表した。介護職員1名が入所者の首を絞めるなどの虐待を行い、全治3週間のけがを負わせたことや虐待を適切に防止するための措置が不十分だったとしている。

メッセージの子会社の積和サポートシステムは、入所者3名が転落死した「Sアミーユ川崎幸町」を運営している。川崎市は2015年9月16日に「Sアミーユ川崎幸町」に立ち入り検査を実施。3件の転落死のほか、職員による虐待や窃盗事件などの事実関係、施設側の管理体制を調べる。

また、厚生労働省は2015年9月中にもメッセージに立ち入り検査をする方針。施設の業務管理体制に問題がないかを調べる。


メッセージ 業績へのリスク要因

【アミーユの稼働率低下でのリスク】
メッセージは介護付き有料老人ホーム「アミーユ」の運営に関し、家主との間で一棟毎の賃貸借契約を契約している。契約期間は主に20年間で、以後3年ごとに更新する。そのため、20年間は解約できないことから、短期間での施設閉鎖や入居費用の見直しが困難となっている。稼働率の大きな低下や家賃の下落などは業績に影響がある。

項目 内容
契約期間 20年
リスク 短期間での施設閉鎖や入居費用の見直しが困難


【法規制】
介護保険法に定める住宅サービスを行うには、サービスの種類や事業所ごとに都道府県知事に申請し、指定住宅サービス事業者として指定を受ける必要がある。指定を受けるには、人員や指定住宅の設置、運営に関する基準を満たす必要がある。

また、2015年4月に介護報酬が改定され、全体の改定率はマイナス2.27%となった。

項目 内容
法規制 都道府県知事から指定住宅サービス事業者として指定
介護報酬改定


メッセージの業績推移

  営業収益 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2015年(予) 810億円 72億円 42億円 - - -
2014年 789億円 69億円 43億円 296億円 591億円 48.6%
2013年 742億円 64億円 34億円 259億円 582億円 43.6%
2012年 672億円 47億円 22億円 230億円 566億円 39.9%
2011年 386億円 62億円 33億円 217億円 558億円 38.3%