JX日鉱日石エネルギーの水素ステーション関連情報をまとめた。水素ステーションは2018年度をめどに100ヶ所を建設、2020年をめどに国内10拠点で水素製造設備を新設、水素価格は水素ステーションの整備や水素の生産量の増加でコストを引き下げ、ガソリン並みの60円に近づける計画。
水素ステーション
ガソリンスタンドと併設した水素ステーションを開設。2014年度に12ヶ所設置。2015年度に40ヶ所、2018年度に100ヶ所を建設する計画。水素ステーションの運営や水素の調達・供給を手がける子会社を設立。既存のガソリンスタンドに水素ステンドを併設するほか、首都圏や地方の主要都市に水素供給専用の拠点を開設する。
また、2020年をめどに国内10拠点で水素製造設備を新設。北海道から九州まで全国に供給できるようにする方針。
項目 | 内容 |
水素ステーション | 14年度12ヶ所 15年度40ヶ所 18年度100ヶ所 |
水素製造設備 | 20年をめどに国内10拠点に新設 |
水素価格引下げへの取り組み
水素をトルエンに溶かして液体化し、常温・常圧の状態でトレーラーで水素ステーションに運ぶ技術を開発。車に充塡する時点で、独自開発した触媒で気体に戻す。現在は、気体の水素を高圧で圧縮し、トレーラーで輸送しているが、液化すれば高強度の炭素繊維製ボンベや爆発を防ぐ設備などが不要になり、水素ステーションの建設費は2億円と現在より半減する見通し。
水素生産・流通コストは100円以下が実現できるもよう。さらに、水素ステーションの整備や水素の生産量の増加でコストを引き下げ、ガソリン並みの60円に近づける計画。2020年をめどに供給網の整備を始める。
内容 | 時期 |
水素を常温・常圧でトレーラーで水素ステーションに運ぶ技術を開発 | - |
供給網の整備 | 2020年 |
【経済産業省の水素ステーション建設コスト見通し】
2015年 | 2020年 | |
水素ステーション建設コスト | 3億円 | 2億円 |
水素関連
内容 | 実用化 |
水素の純度を高める装置 | 2016年度 |
【水素の純度を高める装置】
燃料電池車に使われる水素の純度を高める装置を開発。パラジウムを使った水素だけを通す分離膜と二酸化炭素を吸着して取り除く分離膜を組み合わせたもので、従来の水素回収率70%から90%に向上、製造原価も約10%抑制できる。2013年9月から実証実験を開始。2016年度以降に実用化する見通し。
業績推移
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2015年(予) | 9兆6600億円 | 3100億円 | 1600億円 | - | - | - |
2014年 | 10兆8824億円 | ▲1501億円 | ▲2772億円 | 2兆4298億円 | 7兆4234億円 | 26.1% |
2013年 | 12兆4120億円 | 3023億円 | 1070億円 | 2兆6262億円 | 7兆7817億円 | 27.4% |
2012年 | 11兆2194億円 | 3283億円 | 1594億円 | 2兆3274億円 | 7兆2748億円 | 26.7% |
2011年 | 10兆7238億円 | 4077億円 | 1705億円 | 2兆447億円 | 6兆6904億円 | 26.1% |
2010年 | 9兆6343億円 | 4136億円 | 3117億円 | 1兆8862億円 | 6兆2599億円 | 26% |