環境省は、2013年10月28日、長崎県の五島列島沖で洋上風力発電の実証実験を始めた。羽の長さが40メートル、全長170メートルの風車を海に浮かべ、チェーンで海底に固定する「浮体式」と呼ぶ形式。実証機の出力は2000キロワットで、発電量は一般家庭1800世帯分。海底ケーブルを通じて送電する。2年かけて発電効率や周辺環境への影響を検証し、2016年度の実用化を目指す。 欧州では風力発電市場が拡大している。欧州市場の発電容量に占める風力発電比率は2000年の2.2%から2012年には11.4%に拡大した。政府支援策も動き出しており、イギリス政府は2020年までに3200万キロワットの洋上風力発電施設を建設する予定。また陸地適地が乏しくなったドイツやデンマークも洋上風力発電にシフトしており、2020年までの世界の洋上重力発電導入は欧州で70~80%を占めると予測されている。 日本でも経済産業省が再生可能エネルギー買い取り制度で洋上風力発電向けの価格を新設。現在の1キロワット時あたり23.1円から2014年度の価格改定時に新たな価格を設置する見通し。