エスクロー・エージェント・ジャパンは、2018年5月10日、ブロックチェーンを活用した権利記録付き不動産登記申請を支援するサービスの提供を開始すると発表した。

不動産取引決済では、資金決済後に登記申請をするため、法務局で登記が完了するまでに1週間程度のタイムラグがある。この間は、第三者対抗要件を具備しない不安定な状態が続く。また、登記申請における受付の優先順位の確保は、司法書士の職責に頼る傾向にある。一方、現在の不動産取引では、売買代金など送金面では24時間365日、いつでもどこでも取引決済が可能な環境が整いつつある。そのため、法務局で登記を受付していない深夜や休日、祭祝日での取引の安全性が課題となっている。

不動産取引における実体法としての権利移転は、資金決済と同時にブロックチェーンに権利が記録されることにより権利を保全。司法書士の属人的な取引保全の負荷を軽減し、社会的な問題となっているなりすましや二重売買の防止、遠隔地における相続、空き家問題にかかる登記手続きのコスト低減に寄与する。