かんぽ生命保険は、全国の郵便局ネットワークを主要な販売チャネルとして小口な商品を提供している。2014年度の保険料等収入は5兆9567億円、国内生命保険会社におけるシェアは24.3%、保有契約の60%が女性となっている。
郵政民営化法により、日本郵政が保有するかんぽ生命保険の株式は、できる限り早期に全て処分するものとされている。まずは、保有割合が50%程度になるまで段階的に売却される。
新規上場概要
項目 | 内容 |
上場予定日 | 2015年11月4日 |
1単元株式数 | 100株 |
主幹事 | 野村証券 |
売出 | 6600万株 |
仮条件 | 1900円~2200円 |
ブック・ビルディング期間 | 2015年10月8日~2015年10月16日 |
公開価格 | 2200円 |
経営戦略
【営業力】
新規契約販売実績の大部分を占める郵便局チャネルの営業力を強化する。渉外社員の増強や育成による生産性の向上、顧客への訪問活動など営業活動量を増やす。養老保険や終身保険の販売を強化。入院特約の付加率向上を推進する。また、76支店の直営店チャネルでは、法人営業の体制強化を図る。
2017年1月に基幹系システムを更改。従来のシステム開発・運用体制をより強化する。
【商品開発】
貯蓄性商品や満期代替手続きの利便性向上、養老保険や終身保険の加入年齢引き上げなど商品・サービスを開発する。
【運用力の向上】
資産と負債のマッチングを推進。許容可能な範囲で資産運用リスクをとり、運用資産の多様化を進め、収益性の向上を目指す。
かんぽ生命保険の業績推移
保険料等収入 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2014年 | 5兆845億円 | 4926億円 | 813億円 | 1兆9757億円 | 84兆9150億円 | 2.3% |
2013年 | 5兆9116億円 | 4627億円 | 628億円 | 1兆5381億円 | 87兆928億円 | 1.8% |
参考
・株式や外国債券への投資比率を4%から10%に高める方針。