中東呼吸器症候群(MERS)は、主に中東で感染が広がるウイルス性の感染症。症状は発熱や咳、肺炎、下痢などで、糖尿病や高血圧、心臓病など持病がある人や高齢者は重症化しやすいという。

病原体のウイルスは2012年に初めて検出。サウジアラビアなどでヒトコブラクダからウイルスが見つかっているという。感染ルートはラクダや咳・くしゃみによる飛沫が疑われている。感染力は比較的弱い。治療薬や予防ワクチンは開発されていない。


韓国

韓国で中東呼吸器症候群(MERS)の感染が広がっている。2015年6月2日、感染者が25人、2人の死亡を確認。6月4日には感染者が36人、死者が3人に拡大。6月10日には感染者が100人を突破し108人、死者が9人。6月15日には感染者が150人、死者が16人となった。隔離対象者は2016年6月2日時点で約750人。6月4日には約1600人に拡大した。

韓国政府は感染拡大防止に向けた対策を発表。感染者に近づいた50歳以上の呼吸器系の慢性疾患を持つ患者を原則的に施設で隔離。それ以外の近接者も自宅で隔離。保健所職員による監視を強める。また、病院・病棟内での感染者の隔離手順を徹底する。


日本

日本では厚生労働省が2015年1月から危険度が2番目に高い2類感染症に指定。14日以内の中東滞在や38度以上の高熱などの症状がある人を受診した医療機関に保健所への報告を求める。患者と確定したら、指定の医療機関で治療する。

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