資生堂の2015~2017年の経営計画。2017年に売上高9000億円、営業利益500~600億円を目指す。事業基盤の再構築期間と位置付け、国内外の構造的課題を解決。積極的なマーケティング投資を伴う成長戦略を実現させる。


経営計画

  2017年
売上高 9000億円
営業利益 500~600億円
ROE 9~10%


重点戦略

 【美容部員の新規採用の拡大と正社員への登用】
2016年度の新規採用を全国で500名程度に拡大。在籍する契約社員約2000名について登用試験を行い、2016年4月から正社員への登用を進める。美容技術と応対力を十分に発揮できる環境を整える。


【マトリクス新組織体制に移行】
2015年度からブランド軸と地域軸のマトリクス新組織体制への移行を開始。2016年度から本格稼働する。

ブランド軸では顧客との接点タイプ別にブランド事業を区分。また、全世界の地域・市場を日本、中国、米州、欧州、トラベルリテールのエリアに区分。各エリアに適したマーケティングを実行し、それぞれの領域でパフォーマンスを最大化する。

地域軸では地域のニーズや事業活動全てに責任と権限を持つ地域本社制を導入。日本、中国、アジア、欧州、米州に設立。現地で研究開発、商品開発、マーケティング、営業活動を完結できる体制を構築する。


【研究開発】
研究開発費を2017年度までに2014年度比40%増加させる。また、全世界の研究所の人員を2020年までに1000人から1500人に増員する。


【マーケティング】
3年間累計で1000億円超のマーケティングコストを増加させる。


【構造改革による投資原資の捻出】
原価、マーケティングコスト、在庫、バックオフィスコストなど、各項目合計で2017年度までに300~400億円を捻出。全てを投資に振り向ける。