資生堂は、2013年5月29日、カナダのバイオベンチャー企業レプリセルから、毛髪再生医療の技術供与を受ける契約を結ぶと発表した。 技術供与の契約金は4億円。資生堂の育毛技術とレプリセルの毛髪再生技術を組み合わせ、有効性などを検証。5年後をめどい再生医療を手がける医療機関への技術提供などの事業化を検討する。

技術供与を受けるレプリセルの技術は、患者の頭皮から採取・培養した細胞を移植し、脱毛や薄毛を改善する自家細胞移植技術。植毛のような広範囲の頭皮の切除は不要で、患者自身の細胞を移植することから移植後の拒絶反応リスクは少ないという。 経済産業省は、国内再生医療市場の規模は2012年は90億円程度だが、2050年には2.8兆円に拡大すると試算している。資生堂は、政府が成長戦略として再生医療の発展に向けた法律の制定を目指しており、将来は成長が見込まれると判断した。