イオンは、2014年3月14日、2014年から2016年の経営計画を発表した。2016年に営業収益8兆円以上、営業利益2800億円以上を目標としている。2014年から「アジア」「都市」「シニア」「デジタル」の4つの分野で責任者と専任組織を配置し、4分野へのシフトを加速させる。


イオンの経営計画

 【2016年】

計画 2016年
 営業収益 8兆円以上
 営業利益 2800億円以上
 ROIC 6%以上
 D/Eレシオ 1倍以上
 総投資額 1.5兆円


【アジア】
2016年の海外営業収益1兆円を目指し、中国、東南アジア地域へモール型ショッピングセンター(SC)の出店を行うため、約4000億円を投資する。中国では現在の4ヶ所から約20ヶ所に増やす。東南アジアでは現在、マレーシアとタイでSCを展開。2014年はベトナム、カンボジア、インドネシアに進出。2016年までに10ヶ所以上の開設を計画。

項目 内容
海外営業収益 1兆円
投資 4000億円 中国 4ヶ所→20ヶ所
東南アジア 10ヶ所以上

また、アジアでグループ外の商業施設や工場、マンション向けに省エネルギー支援サービスを拡充し、アジアでの売上高を2016年300億円に増やす。中国の売上高を2013年40億円から2016年200億円に増やす。営業範囲を拡大し、発光ダイオード照明の導入や空調・冷蔵ケースなどに計測機器を設け、遠隔操作で無駄を減らすサービスを提供する。東南アジアでは2012年にマレーシア、ベトナム法人を設立。人員を増やし、2016年に売上高100億円を目指す。

地域 2016年
中国 200億円
マレーシア 100億円
ベトナム


【都市】
都市型小型スーパーマーケット「まいばすけっと」や都市型小型ディスカウントストア「アコレ」の出店を加速する。アコレでは2016年度までに現在の90店から250店に増やす計画。アコレは他社の閉店跡に居抜きで出店しコストを低減。メーカー品を中心に通常のスーパーより約20%安い価格で提供している。生活必需品の出費を節約したい消費者を取り込む。


【シニア】
主に55歳以上をターゲットにした「G.Gモール」やイオンカード・電子マネー「WAON」のシニア会員が拡大。シニアの成功モデルを水平展開すると共に、商品のシニアシフトを推進する。


【デジタル】
総合ポータルサイト「イオンスクエア」やネットスーパーの全国展開など基盤を構築。Eコマース事業の確立を進める。


業績

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2014年(予) 7兆円 2000億円 480億円 - - -
2013年 6兆3951億円 1768億円 456億円 1兆6845億円 6兆8152億円 16.4%
2012年 5兆6853億円 2129億円 746億円 1兆4477億円 5兆7258億円 18%
2011年 5兆2233億円 2122億円 667億円 1兆2820億円 4兆489億円 23.1%
2010年 5兆965億円 1820億円 596億円 1兆2192億円 3兆7746億円 23.5%
2009年 5兆543億円 1301億円 311億円 1兆1444億円 3兆7852億円 22.2%

【セグメント別業績推移】

セグメント 業績 2011年 2012年 2013年
GMS 売上高 2兆6144億円 2兆6643億円 3兆534億円
営業利益 556億円 464億円 350億円
SM 売上高 1兆2224億円 1兆4807億円 1兆5538億円
営業利益 218億円 218億円 122億円
戦略的小売店 売上高 2133億円 2418億円 2801億円
営業利益 65億円 40億円 44億円
総合金融 売上高 1676億円 1942億円 2856億円
営業利益 220億円 338億円 408億円
ディベロッパー 売上高 1715億円 2032億円 2197億円
営業利益 408億円 429億円 433億円
サービス 売上高 3126億円 3436億円 3873億円
営業利益 192億円 197億円 198億円
専門店 売上高 3183億円 3502億円 3415億円
営業利益 59億円 61億円 35億円
アセアン 売上高 870億円 1032億円 1816億円
営業利益 69億円 66億円 66億円
中国 売上高 1027億円 1129億円 1454億円
営業利益 28億円 ▲18億円 ▲17億円