日本郵政とアフラックは、2013年7月26日、がん保険で提携すると発表した。2013年秋以降に全国2万の郵便局でがん保険を販売するほか、アフラックと専用商品の共同開発も行う。 日本郵政は2015年春をめどに株式を上場する計画。政府は郵政株の売却収入で4兆円を確保し、東日本大震災の復興財源に充てる方針。しかしながら、2012年度の業績は郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の3事業で減収となるなど経営環境が厳しく、成長戦略を示せなければ上場計画が先延ばしになる懸念がある。そこで、保険事業でアフラックと提携するとの材料から、その提携効果を判断するための数値を以下にまとめた。
アフラックとかんぽ生命の契約数推移
かんぽ生命の保有契約数は、2008年の4847万件から2012年の3681万件と24%減少し厳しい環境が続いている。一方、アフラックの保有契約数は、2008年の1965万件から2012年の2257万件と14.8%増加し、新契約数も13.6%増加している。また、アフラックはがん保険で70%のシェアを有している。
年度 | アフラックジャパン | かんぽ生命 | ||
新契約 | 保有契約 | 新契約 | 保有契約 | |
2012年 | 175万件 | 2257万件 | 221万件 | 3681万件 |
2011年 | 178万件 | 2182万件 | 212万件 | 3903万件 |
2010年 | 165万件 | 2101万件 | 206万件 | 4168万件 |
2009年 | 163万件 | 2030万件 | 205万件 | 4465万件 |
2008年 | 154万件 | 1965万件 | 192万件 | 4847万件 |
かんぽ生命とアフラックの主要業績指数推移
【かんぽ生命】
経常収益 | 経常利益 | 基礎利益 | ソルベンシー・マージン比率 | 総資産 | |
2012年 | 11兆8349億円 | 5293億円 | 5700億円 | 1467.9% | 90兆4623億円 |
2011年 | 12兆5386億円 | 5313億円 | 5716億円 | 1336.1% | 93兆6886億円 |
2010年 | 13兆3754億円 | 4222億円 | 4844億円 | 1821.6% | 96兆7867億円 |
2009年 | 14兆5916億円 | 3796億円 | 4271億円 | 1663.9% | 100兆9697億円 |
2008年 | 15兆5337億円 | 2142億円 | 4324億円 | 1429.7% | 106兆5779億円 |
【アフラック】
経常収益 | 経常利益 | 基礎利益 | ソルベンシー・マージン比率 | 総資産 | |
2012年 | 2兆2756億円 | 1311億円 | 1623億円 | 686.4% | 9兆1802億円 |
2011年 | 2兆545億円 | 1170億円 | 2028億円 | 609.6% | 7兆8078億円 |
2010年 | 1兆5953億円 | 255億円 | 1658億円 | 919.3% | 6兆9025億円 |
2009年 | 1兆4558億円 | 682億円 | 1580億円 | 939.3% | 6兆4140億円 |
2008年 | 1兆4008億円 | 944億円 | 1477億円 | 773.6% | 5兆9392億円 |