大企業の会社員が加入する健康保険組合の2013年度経常利益は4573億円の赤字になる見通し。赤字は6年連続で、全1420の健康組合の8割強が赤字。支出増に備える積立金は2007年度末に2兆8000億円あったが、2013年度末には9700億円まで減り、2年程度で積立金が枯渇する恐れがあるという。
これに伴い健康保険組合全体の4割である557組合が保険料を引き上げる。健保全体の平均保険料率は前年度比0.3ポイント高い8.6%で、6年連続で上昇する。
保険料引き上げにより収入総額は4.6%増えるが、高齢者医療制度への支援金も4.6%増の3兆2863億円になる。
積立金は2013年末までの6年間で約1兆8000億円を取り崩すことになる。取り崩す積立金がなければ、保険料を一段と引き上げるしかない。赤字を出さずに収支を均衡させる実質保険料率は9.6%とされている。