2014年7月22日より売買の刻みがTOPIX100採用銘柄で10銭ないしは50銭刻みとなり、株価表示も0.1円台まで表示される様になった。対象銘柄は80銘柄で、2015年9月から対象銘柄を拡げることになる。

取引の活性化が目的で、高速売買システムにはトレードチャンスが増えることになり、約定チャンスも増える。東証の収益拡大に寄与する可能性も高まりそうだ。

また、2014年11月25日からはJPX日経インデックス400の先物取引を開始。2015年9月には売買の刻みが10銭ないし50銭の銘柄を拡大。外貨建て金利スワップの清算業務にも参入する方針。収益構造の多様化が進んでいる。


収益構造の多角化

内容
2014年 7月22日 売買刻みがTOPIX採用銘柄で10銭ないし50銭刻みに
11月25日 JPX日経インデックス400の先物取引開始
2015年 9月 10銭ないし50銭刻みの対象銘柄拡大
外貨建て金利スワップ清算業務に参入

 

【外貨建て金利スワップ業務に参入】
 2015年9月をめどに外貨建ての金利スワップ清算業務に参入する方針。金融機関などが同じ通貨の異なる金利を交換するスワップ取引で発生した債務を引き受けるなど決済を確実なものにする。

金利スワップなどのデリバティブは金融機関同士の相対取引が主流だったが、2008年の金融危機をきっかけに中央の清算機関で集中的に清算することで主要20カ国・地域(G20)が合意。日本でも金融庁が2012年11月から円建ての金利スワップを集中清算するよう義務付けていた。

日本取引所グループはドル建てとユーロ建ての金利スワップ清算業務に参入。需要が強ければ英ポンド建てや豪ドル建ての清算業務も検討するもよう。米商品先物取引委員会に資格を申請しており、2014年内に承認される見通し。


業績推移

  営業収益 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2014年(予) 930億円 365億円 210億円 - - -
2013年 1162億円 528億円 298億円 2020億円 1兆4037億円 14%
2012年 717億円 216億円 109億円 1790億円 1兆2763億円 13.8%