オンコリスバイオファーマ(4588)は、ウイルス研究に基づいた研究開発を行っており、抗HIV薬や各種ウイルス感染症治療薬を創出している。当分野の医薬品はあまり例のない新しい技術であることから開発難度が高く、既存の製薬企業が取り組みにくい分野としている。 主力のHIV感染症治療薬はライセンス先の米Brisutol-Myers Squicc Co社主導で世界規模の臨床試験を実施中。2017年のアメリカでの上市を目指している。また、がん検査薬の製品化や大手製薬企業への導入が可能なレベルまで開発を進めることを重点方針としている。 {主要株主}
コード 企業 割合
4503 アステラス製薬 9.37%
{主要業績指数推移}
  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2012年 4億円 ▲0.9億円 ▲1億円 4億円 8億円 59%
2011年 1億円 ▲0.05億円 0.01億円 3億円 5億円 55.6%
2010年 2億円 0.2億円 0.3億円 3億円 4億円 72.4%
2009年 0.06億円 ▲8億円 ▲9億円 1億円 3億円 29.1%
2008年 2億円 ▲16億円 ▲16億円 6億円 8億円 74%
【主な販売相手先】
2012年 2011年
売上高 割合 売上高 割合
Brositol-Myers 3.9億円 99.5% 1.5億円 88.7%
シスメックス - - 0.3億円 16.3%
{事業内容} 【医薬品】 HIV感染症治療薬はライセンス先の米Bristol-Myers Squibb Co社主導で世界規模の臨床試験を実施中。2017年にアメリカでの上市を目指している。新規がん治療薬として開発を行っているアデノウイルス製剤デロメライシンは、既存の抗がん剤とことなり、がんの局所に作用する新しいがん治療薬として有効性と安全性が期待されている。 【検査薬】 遺伝子改変ウイルスを用いた検査薬はこれまでバイオマーカーではできなかったがん患者の再発予測やがんの超早期発見に寄与する可能性があるという。さらには、がん組織の針刺し採取をすることなく、血中に存在するがん細胞を採取する全く新しいがん検査方法として期待されている。将来的には、本技術を応用し、白血病や炎症性疾患などにも領域を拡大していく計画。 【収益方法】 医薬品事業の収益モデルは、大学などの研究機関や企業から新たな医薬品候補を導入し、前臨床試験や初期臨床試験を実施。その製品的価値を確認した上で、大手製薬企業・バイオ企業にライセンスを付与。そのライセンス収入を得るモデルとなっている。 検査薬事業は、遺伝子改変検査薬を用いた検査システムを確立し、検査キットや監査システムとして販売することで収益を得るモデルとなっている。 {今後の方針} HIV感染症治療薬の今後のBristol-Myers Squibb Co.における開発進捗に全面的に協力すること。また、血中浮遊がん細胞(CTC)検査薬として、テロメスキャンを製品化すること。さらにテロメライシンを大手製薬企業への導入が可能なレベルまで開発を進めることを重点方針としている。