ウエアラブル機器とは、身につけて持ち歩くことができるコンピューター機器。腕時計やメガネのように普段身につけられるものから、衣類にコンピューターを統合したものまで幅広く研究されている。 ウエアラブル端末では、2013年に韓国サムスン電子が腕時計型「ギャラクシーギア」、ソニーが「スマートウォッチ」を発売。今後、米グーグルのメガネ型「グーグルグラス」、米アップルの腕時計型「アップルウォッチ」などの発売が予定されている。 ウエアラブル関連部品では、村田製作所が超微細な積層セラミックコンデンサーや超小型水晶振動子を2013年10月から量産開始。2014年にはTDKが無線通信複合部材を、大真空が超小型水晶振動士を、ジャパンディスプレイが腕時計型液晶パネルの量産を開始。2015年にはアルプス電気が折り曲げ可能な次世代タッチパネルを、トッパン・フォームズがスマホ本体に電子回路を印刷する技術を実用化する見通し。 英調査会社ジュニパーリサーチは、ウエアラブル端末の世界市場規模を2018年に190億ドル(約2兆円)と見込んでいる。


ウエアラブル機器関連企業

企業 ウエアラブル機器 発売
グーグル メガネ型「グーグルグラス」 2014年
ウエアラブル端末向けOS「アンドロイド・ウェア」 -
アップル 腕時計型端末「アップル・ウォッチ」 2015年
米テレパシー メガネ型「テレパシー・ワン」 2014年
韓国サムスン電子 腕時計型「ギャラクシーギア」 2013年9月
韓国LG電子 イヤホン型「ハートレートイヤホン」 2014年春
タッチパネル式「ライフバンドタッチ」 2014年春
ソニー ウエアラブル機器に「フェリカ」を搭載 2015年
腕時計型「スマートウォッチ2」 2013年10月
リストバンド型「コア」 2014年春
東芝 2週間充電不要のリストバンド型端末 2014年8月
NTTドコモ メガネ型「インテリジェントグラス」 -
パナソニック 耳に装着する「4Kウエアラブルカメラ」 2014年秋
日立製作所 メガネ型端末 2015年
セイコーエプソン メガネ型端末 2014年4月
中国ZTE 腕時計型「ブルーウォッチ」 2014年3月

【米グーグル】
メガネ型端末「グーグル・グラス」を2014年に発売予定。2014年3月18日、ウエアラブル端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド・ウェア」を発表。スマートフォンやタブレット端末向けOS「アンドロイド」をウエアラブル端末向けに改良。端末メーカーなどに無償で提供する。

【米アップル】
2014年9月9日、腕時計型ウエアラブル端末「アップルウォッチ」を発表。アイフォン5以降の機種と連動して使用。音声による検索や操作、心拍数など健康データの記録、メッセージのやりとり、音楽の再生などが可能になる。読み取り端末がある店舗ではかざすだけで支払いができる「アップル・ペイ」も搭載される。発売は2015年。

【米テレパシー】
2013年10月25日、日立ソリューションズと眼鏡型端末「テレパシー・ワン」向け業務用アプリケーションの共同開発で業務提携。2014年の製品販売を目指す。

【韓国サムスン電子】
2013年9月25日、腕時計型端末「ギャラクシーギア」を発売開始。サムスンのスマートフォンと連携させて通話やメールの確認、写真撮影などができる。

【韓国LG電子】
2014年春にイヤホン型の端末で血流を計測、心拍数を記録する「ハートレートイヤホン」、タッチパネル式の画面で着信確認や音楽プレーヤー操作ができる「ライフバンドタッチ」を発売する。

【ソニー】
2015年にウエアラブル機器に搭載できる非接触IC技術「フェリカ」を実用化する計画。お財布決済や個人認証などの機能を備えた端末を開発できるようになる。また、東南アジアや欧米でも日本の電子マネーが使えるチップも開発する。 2013年10月にスマートフォンと連動して使う腕時計型端末「スマートウォッチ2」を発売。2014年春にリストバンドのように手首に装着して使用する端末「コア」を発売。端末に内蔵したセンサーで記録した情報を無線でスマホに転送。日々の行動履歴を記録したり、カロリー消費量などから健康管理に活かすこともできる。

【東芝】
2週間充電不要のリストバンド型活動量計を発売。歩数や消費カロリー、日常生活データを算出。データはスマートフォンに転送され、専用アプリ上で記録される。

【NTTドコモ】
スマートフォンの画面に映った映像などを専用メガネで見られる「インテリジェントグラス」を2013年度の電機・IT見本市「シーテックジャパン2013」に出展。メガネを通じて見た相手の情報やスマホの画面に映った映像を表示する。

【パナソニック】
2014年秋に耳に装着し高解像度の映像を撮影する端末を発売予定。

【日立製作所】
2015年をめどにメガネ型ウエアラブル端末を実用化。表示映像の明るさを従来の約8倍に高める新技術を開発。より屋外で利用しやすくする。製造設備の保守など業務用を想定。端末で作業効率の向上に役立てる。

【セイコーエプソン】
2014年4月24日にメガネ型端末を発売。3年間で5万台の販売を見込む。映画やテレビ番組などをディスプレーに投影し、好きな体勢で楽しめる。また、通信機能も備え、専用の配信サイトからアプリを取り込めばゲームなどを楽しめる。

【中国ZTE】
2014年3月に電子メールの受信や写真撮影などができる腕時計型端末を発売。