クラウドコンピューティングは、巨大な中央施設にデータ集約的な作業を集めることで演算コストを下げ、利益を上げている。一方、エッジコンピューティングは、大量のデータをネットワークの「エッジ(端)」で処理する。

エッジとは、ネットに接続されたカメラや自動運転車などの情報機器。安価な機器で動作するソフトがあれば、データをクラウドに送って解析するよりも、その場で処理する方が安価になるという。

データを集めた場所に近い所で処理できれば、即座に対応しなければならない自動運転車などのタイムラグの問題への対応ができるようになるという。また、データをクラウド大手のサーバーに送ることなく、その場の機器上で処理すれば、プライバシー保護もできるという。


エッジコンピューティングの関連企業の動き

企業 内容
ソフトバンク エッジとクラウドを融合したIoTサービスを提供するウフルと資本業務提
ルネサスエレクトロニクス エッジデバイスで異常を判断できる半導体を開発

 

【ソフトバンク】
ソフトバンクは、2018年6月にスタートアップのウフルと資本業務提携。エッジコンピューティングとクラウドを融合させて「エネブラー」というIoTサービスを提供している。空港や商業施設、物流などに普及させることで省人化を進める。また、ウフルには三井物産や村田製作所、電通などが出資している。


【ルネサスエレクトロニクス】
ルネサスエレクトロニクスは、2015年にAIベンチャーであるクロスコンパス・インテリジェンス社と提携しAIを組み込んだ新半導体を開発。新半導体は末端のエッジデバイスで異常を判断できるようになるため、生産性向上を図り、安定収益源に育てる。