京セラグループの京セラコミュニケーションシステムは2016年11月9日、IoT用の低価格通信網の運営を始めると発表。米欧など24カ国で展開する仏通信ベンチャーのシグフォックスと組み、2017年2月から東京都心でIoT用に年100円から使える通信回線を貸し出す。同年3月には川崎市、横浜市、大阪市に提供地域を拡大し、18年3月までに政令指定都市を含む36都市に範囲を広げる計画。

IoTは、年間数千円の通信費がかかり、コストの高さが普及の障害となっているが、シグフォックスの通信網は、携帯のような大規模な設備が不要なためコストを下げられる。回線利用料を低価格にすることで、IoT普及の制約を取り払う狙い。

KDDIや関西電力、三井住友銀行、村田製作所など協業する約40社は通信網を使ったIoTサービスを開発・提供したり、センサーや通信機器を開発したりする。水道メーターの検針や物流網の監視などのサービスや対応機器を開発すれば、シグフォックスが展開する他の国での拡販につながる可能性があり、IoTでの日本勢の世界展開が期待される。
 

京セラ 世界展開へ向けIoT用の低価格通信網の運営開始

項目 内容
対象 仏通信ベンチャーのシグフォックスとIoT用の低価格通信網の運営
運営内容 年100円から使える通信回線の貸し出しサービス(2017年2月~)
川崎市、横浜市、大阪市に提供地域を拡大(2017年3月~)
政令指定都市を含む36都市に範囲を拡大(2018年3月までに)