原子力規制委員会は2016年10月5日、関西電力美浜原子力発電所3号機の再稼働の前提になる安全審査の合格証に当たる「審査書」を正式に決めた。原発の運転期間は原則40年に制限されており、延長運転には安全審査の合格に加え、設備の詳細な設計をまとめた「工事計画」の確認と、原子炉などの機器の健全性を検証する「延長審査」の通過という2つの手続きを終える必要がある。稼働から40年前後の老朽原発で合格したのは関電高浜1、2号機に次いで3基目。残る2つの手続きを11月末の期限までに通過すれば、20年間運転を延長できる。

関電は美浜3号機が再稼働すれば月に約60億円の収益改善効果があるとみられる。関電は約1650億円をかけて工事を進める計画で、再稼働は2020年春以降となる見通し。
 

関西電力 延長運転の安全審査に合格

項目 内容
対象 関西電力美浜原子力発電所3号機
工事費用 1650億円
再稼働時期 2020年春以降